FX ダウ理論とディナポリでちゃんとチャート分析!

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ダウ理論とディナポリでちゃんとチャート分析!

【ディナポリ①】DMAってなに?移動平均線のことですよ!

今回から、僕がテクニカル分析で使っているディナポリ・チャートについてまとめていこうと思います。

数回に分けてまとめていくことになると思いますが、理解すれば使いやすいテクニカルなので、ぜひ参考にしてください。

第1回は、DMA(Displaced Moving Average)についてです。

 

 

DMA(Displaced Moving Average)ってなに?

 DMAはDisplaced(ずらした)Moving Average(移動平均線)のことで、SMA(Simple Moving Average 単純移動平均線)をずらしたものになります。

そうです。ただずらしただけなんです。

ディナポリでは3×3、7×5、25×5の3本のDMAを使いますが、これはそれぞれ、

3×3・・・・3SMAを3期間先に進めた

7×5・・・・7SMAを5期間先に進めた

25×5・・・・25SMAを5期間先に進めた

という意味になります。

 

DMAのメリット

SMAをただずらしただけで何か変わることがあるのでしょうか?

実際のチャートで比べてみます。

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左:3SMA  右:3×3DMA

上のチャートは、最近のポンドドルの日足チャートです。

左のチャートには3SMAを、右のチャートには3×3DMAを表示してあります。

DMAはSMAをずらしただけなので、形はまったく同じですね。 

ただ、3日分右にずれているだけです。

さて、注目してほしいのは矢印で示した下落と上昇の部分です。

左側のチャートでは、ローソク足が3SMAに絡む動き(ちゃぶつき)をしていて、方向感がつかみにくいですよね。

それに対して、 右側のチャートでは、ローソク足が3×3DMAに絡むことなく、下落の場面では3×3DMAの下側で、上昇の場面では3×3DMAの上側で動いています。

このように、DMAを使うと、SMAに比べてちゃぶつきが少なくなり、騙しを回避することができて、方向感をつかみやすくなります。

 

なぜ3本表示するのか

DMAは移動平均線なので、一般的な移動平均線の使い方と同じように考えることができます。

例えば、

① ローソク足が移動平均線の上側にあれば上昇、下側にあれば下降

② 短期線が長期線を下から上に抜けば上昇、上から下に抜けば下降

③ 短期線から長期線まで順番に並んで上向きになれば上昇、下向きになれば下降

などですね。

ただ、こういう教科書通りの使い方だけでは実際の相場に立ち向かうのが難しいことは、少しトレードをしている方ならよくご存知のことと思います。

その中で③の考え方は比較的有効なことが多く、僕もディナポリチャートを見るときはDMA3本をまとめて捉えるようにしています。

次のチャートを見てください。

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先ほどと同じく、ポンドドルの日足になります。

緑色の枠で囲んだ部分を見てください。

左側の緑色枠は過去のチャートになりますが、ローソク足が3本のDMAの上側で推移し、DMAは3本が短期、中期、長期と順番に並んですべて上を向いています。

細かく見ると、緑枠の左端のローソク足の部分では25×5DMAがまだ上を向いていませんが、25×5DMAは5期間右にずらして表示されるので、少し右側の上を向き始めた辺りまで表示されていることになります。

この枠内でポンドドルは大きく上昇していますね。

厳密にいえば、途中ザラ場で3×3DMAを割り込む場面がありますが、移動平均線は終値で確定するので終値に注目してロングを持ち続けるか、割り込んだ場面で決済したとしても再度3本のDMAの上側に出てきた場面でロングし直せば、その後の上昇を取れることになります。

 

この記事を書いているのは4/19ですが、現時点でチャートの右端(現在値)を見ると、今度はローソク足が3本のDMAの下側にあり、DMAは順番に並んですべて下を向いています。

したがって、この先の値動きは誰にも分かりませんが、ディナポリチャートでは下落を示していることになり、僕もトレードする時は売り目線でエントリーするようにしています。

 

マルチタイムフレームの考え方

相場を見るときは、「木を見て森を見ず」にならないように、上位足も確認しておく必要がありますが、移動平均線についても同様です。

次の2つのチャートを見てください。

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左:GBPUSDの1時間足 右:GBPUSDの4時間足

どちらも最近のポンドドルのチャートで、左が1時間足、右が4時間足です。

チャートには21SMAだけを表示させています。

ポンドドルは最近は下落しており、どちらのチャートも21SMAの下側でローソク足が推移していることが多いです。

しかし、1時間足では、下落トレンドの途中でも21SMAの上側にローソク足が出てくる部分が見られますね(黒丸の部分です)。

1時間足だけを見ていると、ここで買いエントリー(もしくは売りの決済の買い)をしてしまうかもしれません。

しかし、上位足である4時間足を見ると、21SMAを上抜けることなく、ずっと下側で推移していることが分かります(1時間足の黒丸の部分を、4時間足にも黒丸で表示しました)。

4時間足も見てトレードしていれば、ここで売るという選択は避けられる可能性が高いですよね。

さて、ディナポリのDMAに話を戻します。

今回何度も見ているポンドドルのチャートですが、次の2つのチャートを見比べてください。

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左:GBPUSDの日足 右:GBPUSDの週足

左のチャートはポンドドルの日足で25×5DMAを表示させています。

右のチャートはポンドドルの週足で3×3DMAを表示させています。

何かに気づきませんか?

そうです。日足の25×5DMAは週足の3×3DMAと似た位置にありますよね。

つまり、日足の25×5DMAは、同時に週足の3×3DMAを見ていることになり、一つの時間軸の中でマルチタイムフレームの考え方が使われていることになります。

実際のトレードでは、

「3×3DMAを上抜けたけど、7×5DMAで上値を抑えられるかもしれないな。」

「25×5DMAを上抜けるまでは戻り高値をつけにいってるだけかもしれないから買うのはやめておこう」

などと判断することができます。

 

MT4での設定方法

最後にMT4でDMAを設定する方法について書いておきます。

① ナビゲーターウィンドウを開く

② 「インディケータ」→「トレンド」から「Moving Average」を選び、チャートにドラッグする。

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③ 設定画面が表示されるので、パラメータの期間と表示移動を入力する。

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表示移動が、何期間移動させるかということなので、3×3なら「3」を、7×5と25×5なら「5」を入力します。

念のため、移動平均の種別が「Simple」、適用価格が「Close」になっていることを確認しておいてください。

スタイルは自分の好みのものでOKです。

 この設定を3回繰り返すと、3本のDMAを表示することができます。

 

次回は、ディナポリのオシレーターであるMACDとストキャスティクスについてまとめていきます。